【中学受験・高校選び】「自称進学校」の闇5選。良かれと思った指導が、子どもの可能性を奪う?

こんにちは、広島で個別指導塾「浜崎アカデミー」を18年ほど営んでいる、なるちゃんです。広島が拠点ですが、オンラインで東京の中学受験生もたくさん見ています。

今日は、少し辛口のテーマ「自称進学校の闇」を5つお話しします。先にお断りすると、これは注意喚起であって、全否定ではありません。自称進学校にも良い面はあります。ただ、良かれと思った指導が裏目に出て、かえってお子さんの可能性を狭めているケースもある。通っている方に「気づいてほしい」という思いでお伝えします(なお、私自身が全校を知るわけではなく、ネット上の声も含めて広くリサーチした上での話です)。

■ そもそも「自称進学校」とは

本物の進学校——開成、麻布、桜蔭、女子学院、豊島岡といった学校は、「うちは進学校だ」なんて言いません。「私は人間です」と言わないのと同じで、当たり前すぎるからです。彼らが語るのは教育理念であって、進学実績は結果としてついてくる。

対して自称進学校は、「うちは進学校だから」というプレッシャーを先生が生徒にかけます。裏を返せば、そう言わないと進学校でいられない。多くは管理型の極致で、「この子たちは鍛えないと勝てない」という善意から、スパルタで叩き上げるタイプです。行かなかった場合より最終学歴が上がる子がいるのも事実。ですが、その過剰な熱意が逆効果になる危険もある。以下、その5つです。

■ 闇①:「任意参加」という名の強制、0時間目・8時間目・9時間目

通常は1〜6(7)時間目のところ、朝7時半から「0時間目」、夕方から「8時間目」「9時間目」が組まれる。建前は任意ですが、来ないと「なぜ来ない」と責められる。実質強制です。朝7時半から夜8時近くまで拘束され、通学時間を足せば、起きている時間のほぼすべてが学校に吸われます。

問題は、その子にとって本当に必要な勉強ができているかです。得意な子には不要な時間、苦手な子には理解できない時間になりうる。難関大志望なら、標準レベルの授業は物足りない。自分に必要な勉強を自分で考えて組み立てる時間を奪うことこそ、最大のデメリットです。

■ 闇②:解説しない問題集を配る(青チャート問題)

これは私が最も問題視している点です。数学の難問集「青チャート」を配り、平日の授業とは別に「土日にこれを解いておけ」と課す。わからなければ?——「青チャートは解説が充実しているからわかるはず」と言われる。これが嘘なんです。

青チャートの解説だけで理解できる子は、正直かなり優秀です。式変形の行間を埋められず「なぜここがこうなるのか」で詰まる子がほとんど。それを放置すると、理解せずに解き方だけ丸暗記する「解法暗記」に陥ります。数学で解法暗記に走ると、50点までは取れても、そこから伸びなくなる。問題集を配ること自体はいい。でも解説しないなら配らない方がマシ。やるなら解説する、質問を受け止めるセーフティネットを張るべきで、それをしないのは無責任だと思います。

■ 闇③:「文武両道」か「部活弾圧」かの両極端

自称進には2つの傾向があります。ひとつは部活弾圧型で、高2の夏で引退させる、あるいは最初からやらせない。もうひとつが「うちは文武両道だから」と、部活も本気・勉強も難関校を目指せと求める型。後者ははっきり言って無理があります。週5〜7で部活に打ち込みながら、8・9時間目までこなして勉強時間も確保する——両立できません。私の母校では部活は週2回までと制限していました。やりすぎず、やらなさすぎず、その中で工夫させるのが一番だと思います。

■ 闇④:行きすぎた「国公立至上主義・浪人=悪・私立=悪」

「親のために国公立に行け」「浪人は稼働年数が減るから現役で」という指導。一理はあります。でも、こだわりが行きすぎるケースがある。早慶を受けると言ったら先生が激怒して国公立を受けるまで帰さない、共通テストに失敗しても「お前が行くのはここだ」と志望を下げさせる——。

でも考えてみてください。地方の国立大と早慶、どちらが可能性が広がるか。就職活動でも、東京の環境やOBの多さで早慶が有利な場面は多い。浪人も一概に悪ではありません。浪人して粘るからこそ難関に届くこともある。それを「浪人=悪」と決めつけるのは、その子の可能性を奪っているとも言えます。

■ 闇⑤:進研模試偏重と、その裏にある「KPI」

自称進はなぜか進研模試ばかり受けさせます。進研模試は良い模試ですが、本物の難関校の生徒は受けに来ないとも言われます。そこでA判定が出ても、開成や東大寺の子はそもそも土俵にいない。難関大を本気で目指すなら、受けるべきは全統模試や駿台模試です。学校の模試が進研模試ばかりなら、自腹で全統・駿台を受けることをおすすめします。

そして、まことしやかに囁かれるのがKPIの問題。西日本の公立自称進では、教育委員会が「現役で国公立に何人受かったか」を評価指標にしているとされます。この数字上、東大医学部の合格も島根大の合格も同じ「1」。だから東大を目指して共通テストに失敗した子を、一浪させて翌年東大に入れるより、その年に岡山大へ下げさせた方が「1」が確実に取れる。先生は生徒のためと信じつつ、実は教育委員会の方を向いているのでは——そんな疑いの目も必要かもしれません。

■ まとめ:相対化して、賢く付き合う

自称進学校は、鍛えてくれる分、何も考えない学校よりはずっとマシです。型にはめてそこそこの成果は出す。でも、突き抜けた成果(本物の難関大合格)が出るかは疑問符がつきます。

大事なのは、良い面・悪い面を相対化すること。「そこそこでいい、考えなくて済むのが楽」ならそれもいい。でも「自分の才能はもっと上だ」と思うなら、時に面従腹背——青チャートはやったふりをして、自分に必要な勉強をする。そんな賢さも必要です。行っている方は、この話を踏まえてバランスを取りにいってください。


自称進学校で「青チャートの解説がなくてつらい」という方へ。 浜崎アカデミーでは、広島大学医学部の講師陣が、その”わからない行間”をピンポイントで埋める個別指導を行っています。学校の指導と自分のペースの両立に悩む方は、お気軽にお問い合わせください。

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