後で地獄――小5で失速する子がやっている勉強法。正体は「思考停止」です

皆さんこんにちは。なるちゃんです。

今回は「後で地獄、小5で失速する子がやってる勉強法」というテーマでお話しします。

5で絶対に起きるとは言いません。小4でこの現象が起きている場合もあるし、小6から起きることもあります。でも正体はシンプルです。自分の頭で考えていない。もっと言うと、自分の頭で考えなきゃいけないと思っていない。そして、自分の頭で考えない人に、勝手になってしまっている。それは大手塾の構造がもたらしている部分がある、というのが僕の見立てです。

国語で起きていること――教材は良いのに、取り組み方が悪い
分かりやすいので国語から話します。固有名詞を出しますが、サピックスの国語を見てほしいという依頼はよく受けていて、サピックスに行っていて国語ができない子を教えて桜蔭に受かった、といった事例も過去にあります。その経験から言うと、サピックスの教材の質は、実はめちゃくちゃいいんです。深くてよく考えさせる問題で、記述も多く、見たら惚れ惚れするような良い問題があります。良くないのは取り組み方です。

東京の中学受験の問題は、大人が見ても分からないというレベルまで、深さも分量もどんどん難化しています。開成のように全部記述にする学校もあり、難関になればなるほど記述が多い。本物の実力があるかを試してくるので、そこに受かる子はそもそも化け物で、難関校はそういう子が欲しいと言っているんです。

それに合わせて、小6の問題も、小5の問題も、小4の問題もえげつなくなります。学年が下がるにつれて難易度は下がりますが、少なく見ても1学年は飛び級していると思った方がいい。つまり、サピックスの小5にいて、小5の国語の問題をちゃんと理解できている子は、すでに化け物なんです。1000人いたら100人くらいの化け物が残って難関校に行ってくれたらいい、という設計に多分なっているんだろうと僕は思っています。中学受験をする平均的な子にとって適正な難しさかと言ったら、全然そうではありません。実際、1学年下の問題集を持ってきてもらってやらせたらちょうどよくて、今まで伸びなかった子が伸びるようになった、という事例もあります。

「斜め読み」の癖がつくと、失速します
さらに問題なのは教材の使い方です。あれだけ深くて分量の多い問題を、1回の授業で終わらせてしまう。生徒に聞いてみると、先生は時間がないから「ここと、ここと、問11」だけやって、あとはやらないことが多いらしいんです。僕に言わせれば、問1から問13まで全部やればいい。5回かけてじっくり読めばいいんです。灘の伝説の先生は3年かけて本を1冊やっていた、という話もあるくらいですから。
毎週毎週教材は変わる、授業で時間はたっぷり与えてもらえない、テストも時間が足りない。そうなると、子どもは斜めに読む人になります。読んでいる時間がないから、理解することを放棄します。文中に書いてある言葉を適当に拾って記述の解答を書き、3点もらえて満足する。なんか書いてあったな、と適当に選択肢に丸をつけるようになるんです。こうして、一番大事な「しっかり考えて読む」ということができない子になってしまう。これが失速する理由です。
だから僕の個別指導では、1つの文章を「全部理解した」と思えるまで5回くらいやり続けます。次の週に違うものを持ってきたら、「ボイトレに行って毎回やる曲を変えるのか。先週Aメロなら今週はBメロだろう」という話をします。表面上さらっとこなして目先の点数をかすめ取ることに時間を使ってしまうと、結局、自分の頭で考えない、思考停止の人になってしまうんです。

算数も同じ――「先生がそうしたから」は危険サインです
同じことが算数でも起きているようです。算数を「先生が教えてくれた解き方を覚えて再現すれば点が取れる」と思っている人は、結構いますが、これはもう失速します。
「じゃあ、なんでそこで割り算するの?」「その比は何なの?」と聞いたときに、「分かんない、だって先生がそうしたから」という子は、絶対に伸びなくなります。逆に、「これはこうで、こういうことなんだよ」と説明できるか。分からなくなったときに「どういうことなんだ」とじっくり考え込むか。分からなかったら塾の先生でも友達でもいいから聞きに行って、必ず解決するか。とりあえず丸暗記で済ませないことです。解き方の暗記にしている人はダメで、自分の頭で考えて自分のものにしている人は伸びます。

目先の点は取れます。でも長期でツケが回ります
思考停止している子は、その瞬間はいいんです。覚えた方が早く解けるし、斜め読みした方が、必死にしっかり考えて読んで時間が足りなくなるよりも、表面的な点は取れます。でも長期的に見ると全然良くないんです。考えない人に未来はないです。
5で失速する子は、目先の処理に走って、ノウハウや手順、コツやテクニックでやろうとして、「これはどういうことなんだ」と本質的に考えていないんです。逆に、考える人になれば、同じ才能でも全然変わります。

うちの塾の入り口には「答えを教えない」と書いています。何も教えないわけではなくて、答えにたどり着くための考え方のヒントを出しながら、自分で答えを出せる人になってもらうのがモットーです。時間はかかりますが、後からじわじわ効いてきます。国語の場合はむしろ、突然劇的に変わりますね。

動画では、この話をもう少し踏み込んで話しています。よかったら本編もご覧ください。「うちの子、思考停止になっとるわ」と思った方は、考える人に変える指導をしますので、お問い合わせください。個別指導が取れない方向けには、僕の国語指導の真髄を詰め込んだサブスク教材「キジュツバ」もあります。お問い合わせは公式LINEからどうぞ。

hamasakiacademy1

小3の分岐――先取りに意味はあるのか。やっていいのは「計算」と「作文」です