質問回答:中学受験国語 行間はどうやれば読めますか?
質問内容
愛媛県在住、5年生男子の父(全盲のため音声入力使用)からの質問。
現状:
- 算数偏差値70.5(日能研公開模試)
- 国語は50代後半
- 志望校は灘と地元の愛光学院
- 算数数学が得意、理科の物理・化学・電気もかなりできる
- 生物などの暗記科目が苦手
悩み: 「ただ文章を読むのではなく、内容を理解する、書いてあることをそのまま理解するのではなく、行間を読むということがどうにかできるようにならないものか、日々試行錯誤しているところです」
回答①:苦手科目が得意になる可能性
「苦手科目が得意科目になるということはおそらくない」→やりようはありますよ。
ポイント:面白がり方を教える
特に知能指数の高いタイプの人っていうのは、苦行系、納得できないことに対する抵抗感がすごく多いんですよ。
だから、「とにかくやれ」とかっていう根性論とか上から押さえつけるのは反発心を生むだけなので、「何でこの時代こういうことやったんだろう?考えてみようか」とかっていうアプローチはすごく有効だと思います。
「苦手科目は強制するよりも面白がり方をどこかで教えてもらう」
例えば:
- 地理が嫌い→「ブラタモリ」をひたすら見る、桃太郎電鉄をやる
- 生物が嫌い→生き物の面白がり方を好きな人から教えてもらう
実例
うちの塾では過去に:
- 「国語が苦手」→僕が本気で教えた結果、その科目が1番得意に
- 「算数アレルギー」→算数の面白がり方を教えた結果、「算数が1番自信あります」に
理解が必要になるものであればあるほど、その逆転は起こしやすい。
回答②:行間を読むには
問題:コピペ症候群
国語って話分かってない、筆者の言ってること実は理解してないんだけど、その辺の言葉をうまいこと拾い集めちゃえば点数取れるという現象があったりするんですよね。
これは「コピペ症候群」って僕呼んでるんですけど。
解決策:書いてないことを答えさせる
行間を読ませる、答えが書いてないものを答えさせる問題なんかを出題したらいいと思いますね。
実例: 大根の白い部分の話をする文章で、突然3段落目でカイワレ大根の話が出てくる。
そこで質問:「何でこの3段落に筆者はわざわざカイワレ大根という違う植物の話を持ってきたんですか?筆者目線で答えてください」
これ、当然どこにも書いてないです、答えが。
核心
考えないと読めないです、はっきり言って。
だから考えないと答えられない、読まない。それを**「行間を読まないと答えられない」「考えたり、行間読まないと死ぬ」みたいなものを出して、そのシチュエーションに追い込むしかない**なと僕は思っております。
灘を受けるなら必須
東大入試の話
東大の国語の問題でよく狙われます。書いてある言葉を切り貼りして書いたら、点数低いんですよ。
広大とか阪大ぐらいまでは書いてある言葉をうまく切って貼って合計するだけで点がもらえるんですけど、東大・京大はそうじゃないんですよ。
筆者の意図とか、そこに書いてない、もしくは書いてあることをもっとそれより上手に自分の言葉で「これってこういうことですよね?」って言語化してあげないといけない。
灘・開成・桜蔭
灘とか開成とか、いわゆる東大にバンバン受かる学校ってのは、東大にバンバン受からしたいわけだから、東大に受かりそうな人を取りたいんですよ。
で、どうするかって言ったら、問題が非常に似てくるんですよ、東大に。
開成の国語は東大そっくり。物語文でバンバン記述を何行も書かせるし、それも書いてあることじゃなくて、そこから読み取ったことを自分の言葉で表現しないといけないっていう問題出す。
実はこの質問主の方の「行間どうやれば読めますか?」っていうのは、贅沢なこと言ってるんじゃなくて、灘とか受けるんだったら必須なんですよ。
対策のまとめ
結論から言うと、書いてないことを答えないといけない問題をバンバン出題して、うーんって考えさせることかな。
それをやり続けていくうちに、行間を読みながら読む脳の形っていうのもね、整っていくといきますね、過去の経験で言うと。
正直な話
これに関しては、家でこれ保護者ができるのか?って言ったら多分できないだろうなと思って喋ってるものが7割8割です。
能力的にはできるものもあるんですよ。能力的にできるものもあるんですけど、親子関係だったらできないだろうなっていうことまで加味すると、僕のコツって家庭じゃできないんじゃないかなと思いますね。
ちなみにこれは僕の息子もそうです。僕はこのね、国語のコツをいっぱい持ってますが、今息子にやろうと思ったら、僕の能力的にはできるんですけど、親子関係的に無理かなあと思ったりするので。
ポイント:
- 面白がり方を教える
- コピペ症候群を避ける
- 書いてないことを答えさせる
- 灘・開成は東大型の問題
- 親子では難しい
