【テーマはマンガでもOK!】子供がガンガン書く作文教室の秘密
作文教室の特徴
僕の作文教室って結構変わってて、テーマがもう何でもいいんですよ。本当にこの配信タイトルにも書いてますけど、漫画でもいいっていうルールにしてるんですよ。
これね、漫画でもいいっていうかね、逆にね、漫画だからいいっていう部分もあって。
なぜ漫画でもいいのか
問題:テーマが楽しくない
やっぱりなんでね、みんなね、その作文書くの楽しくないかって言うとですね、テーマがね、楽しくないんですよ。
- 遠足行ってきて遠足の作文を書きなさい→遠足のこと、そんなに書きたいですか?書きたくないですよね
- 課題図書『ごんぎつね』→『ごんぎつね』語りたいですか?語りたくないですよね
そこがね、結構ネックになってるなあってことに気づいて。
実例:近畿大学工学部でのドラえもんレポート
ちょっと違う例を出すと、僕が近畿大学の工学部で学生たちにレポートを書くための講座をやってた時の話。
ある時、機械工学科の子たち50人ぐらいにレポート出しますと。「こん中でドラえもん知らない人いますか?」と聞いて、誰も手を上げなかったんで、**「じゃあ君たちのレポートのテーマは『ドラえもんのWikipedia書いてこい』」**と。
そしたらね:
- みんな顔変わって「え、ドラえもんですか?」とやる気に
- 裏表にびっちり書いてくるやつ
- レポートで3枚ぐらい書いてくるやつ
- 「先生、まだ書き足りないことがあるんで、ちょっと締め切り伸ばしてもらえませんか?」って交渉しに来るやつが3人
そん時わかったんですけど、人間っていうのは自分が本当に大好きなものを語るためには、まあエネルギー出すんですよ。
作文の一番のネック:心理面
実はその作文とか文章を書くときの一番のネックはその辺の心理面だなあと思ってて。
大人が「こうあるべきだ」とか「こういうの書きなさい」とかね、みたいなテーマ出したら、もう「やだやだ」ってね。要は大人から「こういういい子ちゃんのことやってください」みたいなのを出したら、それは人間萎えるんですよ。
でも例えば『進撃の巨人』でも構わないし、『約束のネバーランド』でも構わないけど、自分が大好きなものって語りたいじゃないですかね。学校でも語るじゃないですか、あの作品面白いなとか、あの漫画面白いなとかって。
その語りたい欲ってのがあるので、じゃあそれを文章にしてみようよ、書いてみようよっていう設定にしたんですよ。
成功の条件
これはね、今までやってきたけど、みんなすごいやる気になります。
本当にうまくいかない時は、親が絶対裏から操作して「これがいいんじゃない」とかって言って持ってきた、なんかこう「これがふさわしい」系なものが来た時。
本当にね、子供が自分でね、「これは書きたい、これ好きだ」みたいなもの持ってきた時はね、それこそね、むしろ図鑑とかでもできますよ。
指導のコツ
もちろん、それが好きだ、語りたい。ただ、やはり皆さん下手くそなんですよね。
例えば『鬼滅の刃』だと、「鬼が」って書くんですけど、その「鬼」というものを説明しないと相手に伝わらないので、僕が**「いや、これ読んでる人、鬼知らないんだけど、じゃあ鬼って何?そこを書いてみようよ」**みたいな感じで、なんかこう今あるものに対して色々質問をしていって:
- 「これも書くべきだよね」
- 「これこういうこと説明しないといけないんじゃない?」
- 「ここちょっとよくわかんないんだけど」
子供たちは「ああ、そうか、そこを書くぞ」とかって書くので、まあ3時間ぐらい終わったら、まあ紙がびちっとね、文字だらけになってるっていう、そういう狙いでやっております。
なぜ書くことが大事か
結局、たくさん書けば国語ができるようになる
一番大雑把なこと言うと、たくさん書けば国語ができるようになります。一番足りてないのはそこです。書くことが足りてません。
書く習慣がないから記述問題の時に書けなくなる。書けないんじゃないんだよな。書けないんじゃないんだけど、書けないって思い込んじゃうんですよね。
逆に言えばまあ量をこなしていけばだんだん上手くなるんですよ。
喋ると書くは違う
よくその勘違いされる方が多いのが、喋ればいいと思ってる人が多いんですよね。
ところがね、喋るというのと書くというのはどうも、いろんな子供を観察して見てて思うのがですね、なんか脳の中で、喋るための脳の中の回路と書くための回路っていうのはなんか違うんですよね。
だから喋れるけど、わーって喋ったりするおしゃべりの子いるじゃないですか。じゃあ「お前今喋ったこと書いてみ」って言ったらあんまり書けなかったりするんですよ。
なので、その書くところの脳の神経の回路を鍛えないといけないし、逆にそこを鍛えればいいんですよ。
Q:書くのが負担だという子の場合、ワードを使わせますか? A:ありですね、これは。手書きとワードの差というのを実際に試したことないので想像になるんですけど、多分一緒ですね。全然いいと思います。ただし、喋ったのを文字起こしはダメですよ。自分で機器を操作してワードに書くんならオッケー。
書く側に回ると読む力もつく
自分がその発信者側に回ってみるっていうのも、その発信者の気持ちがわかるというか、自分がやっぱりその理屈を作って言葉を、その文章を組み立てていく練習っていうのをしとけば、逆に言えばその語る側の気持ちがわかるようになるので、読むときにも効果があるんですよ。
だからまあそういう方も含めて、あのとにかく文章書いとけと。極論言うと、たくさん書いとけばそれなりに効果あります。
まとめ
僕の作文教室来た人は、そのシートに字がびちっとなるので、もしかしたらその苦手とかね、書くの嫌いとかって思ってても、「いや、まあ書けるじゃん」と。「『進撃の巨人』でこんなに書けたじゃん」と。「他のものでも書けるんだよ」ってね、そういう体験をさせてあげられます。
テーマが漫画っていうのは、ふざけてるのではなくて、非常に僕が高度に計算した作戦です。好きなものの方が3倍ぐらい違うんですよ。本当に3倍ぐらい違います。子供たちのその書く量とか、その向かう姿勢とかっていうのね。
よくなんか遊んでるとか楽しんでるイコールふざけてるって思っちゃう日本人が多いんですけど、いや違ってて、楽しく学力伸びるのが一番最高なんですよ。
ポイント:
- テーマは何でもOK(漫画、図鑑など)
- 好きなものは3倍書ける
- 書く回路と喋る回路は違う
- たくさん書けば国語力がつく
- 楽しく学力が伸びるのが最高
